プログラミングスクールを検討されている人は、こんな不安があるのではないでしょうか。
「プログラミングスクールってどんな感じの所だろう。」
「費用や学習期間はどれくらいかなぁ。」
私もプログラミングスクールを利用する前はいろいろと分かりませんでした。
プログラミングスクールの学習内容はとても優れています。
しかし、自分の取組みによってはムダになることもあるでしょう。
私は文系卒で知識ゼロの状態からプログラミングスクールを有効活用し、30代前半でプログラマーになることができました。
30代で未経験からの就職は難しいなかで成功したポイントは、スクール選びと個人の努力のおかげだと自負しています。
プログラミングスクールのイメージを持っていただければ幸いです。
プログラミングスクールの学習がイメージできない。
プログラミングスクールの価格・学習期間を参考にしたい。
プログラミングスクールの学習+@の勉強何をしたらいいか分からない。
プログラミングスクール卒業までにかかった費用と内訳
プログラミングスクール卒業までにかかったトータルの費用は67万。
資格取得や個人で勉強するため参考書も含んだ費用です。
これを高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれですが、内容面や講師の質から考えると妥当な価格だと感じました。
今はもっと低価格で学べるプログラミングスクールもありますので、参考までに考えてもらえればと思います。
講座は、Java講座とWebシステム開発講座、資格対策の4つで、費用の内訳は以下の通りです。
講座名(個人学習を含む) | 費用 |
ITの基礎知識 | 5万円 |
Java講座 | 20万円 |
Webシステム開発講座 | 30万円 |
資格対策 | 10万円(受験費含み) |
個人学習 | 約2万円 |
トータル費用 | 約67万円 |
プログラミングスクールの学習期間
プログラミングスクールの学習期間はトータルでおおよそ1年。
講座は5つで1セットでした。
詳細は以下の通りです。
講座名 | 期間 |
ITの基礎知識 | 1カ月 |
Java講座 | 4カ月 |
資格対策 | 1カ月 |
Webシステム開発講座 | 4カ月 |
ポートフォリオ作成 | 2カ月 |
トータル期間 | 1年 |
カリキュラムの他に個人で課題を見つけて学習したので、非常に中身の濃い1年2カ月と言えます。
私の受けたプログラミングスクールの学習内容
プログラミングスクールで学んだ内容は、JavaとWebシステム開発です。
学習内容は、全体的に就職をさせることを重視しているという印象でした。
実践を重視し学習内容はかなり絞っていました。
そのため講義は一回一回気が抜けません。
分からない箇所はメモをとり分かるまで質問をしました。
ITの基礎知識取得からはじまりポートフォリオ(成果物)の作成まで、バランスよく企業に評価されるスキルを身に付けていくという内容です。
最低限のITの基礎知識を身につける
最初のカリキュラムは、ITの基礎知識です。
例えば、以下です。
・プログラミング言語とは
・ネットワークの仕組み
・10進数から2進数に変換するには
・データベース基礎
講座の位置付けは、残りの講座を進めていくための最低限の基礎を学習するといった所です。
プログラミングに関してゼロからイチにするというイメージを持っていただければ分かりやすいと思います。
プログラミングだけではなく、IT業界で働くなら必須の知識なので特に大切にしました。
Javaの基礎と応用を学習
まずは、Java言語の基礎について学習しました。
変数の初期化やスコープ、If文、標準出力、例外処理、for文など。
多少の違いはあれども、他のプログラミング言語でも共通しそうな、基本的な文法を徹底学習しました。
仕上げに、電卓アプリなどかなり基本的なアプリも作成しました。
応用編は、Java言語最大の特徴であるオブジェクト指向に関する内容を中心に学習が進んでいきました。
具体的には、クラスやオブジェクト指向の概念、カプセル化、継承、抽象クラス、インターフェースなどです。
複数のクラスを組み合わせて辞書アプリケーションを作成して終了しました。
基本文法の取得から徐々に、システム開発よりの内容に進んだというイメージです。
資格対策で知識の総整理
プログラミング学習の他にJavaの資格対策講座がありました。
資格の内容は、プログラミングコードの実行結果を選択肢から選ぶ簡単なもの。
就職してから役立つのかなぁという疑問はありましたが、知識の整理と新しい技術を得ることができたので、資格に挑戦して良かったと思います。
よりJavaに関する理解が深まりますので、余裕があれば皆さんも資格に挑戦してみることをオススメします。
Webシステム開発講座で必要な技術を身につける
Webシステム開発講座の内容は、HTML、JSP/サーブレット、データベースを中心にカリキュラムが組まれています。
どの内容もWebシステムをつくるために欠かせないものです。
とくに、データベースは開発現場では必須です。
扱いを間違えると相当な被害が出てしまうので、スクールで正確な知識を学ぶ価値はあります。
それ以外にも、設計書の読み方やテスト仕様書の作成法など実務で必須の内容を学びました。
ポートフォリオ(成果物)作成で企業にアピール可能な実践力をつける
カリキュラムの最後はポートフォリオの作成で、今までの学習の成果が試されるというイメージです。
ポートフォリオの作成はチームで行いますので、確実に実践力をつけることができます。
ポートフォリオは、データベースと連携したショッピングカートを作成しました。
通販サイトのショッピングカートをイメージしていただければ分かります。
簡単にいうと、ショッピングカートに対して商品の追加や更新、削除を行うシステムです。
設計からテスト工程までの一連の流れを経験できますので、就職した後も非常に役立ちました。
プログラミグスクールの学習スタイル
プログラミングスクールの学習スタイルは、基本的に映像授業でした。
ポートフォリオ作成のみチーム開発に参加でき、進度が同じスクール生とチームを組んで学習するスタイルです。
プログラミングスクールの学習は映像授業が基本
講義はオンライン形式の映像授業で行われました。
「映像授業だとなんとなく不安だなぁ。」と感じる方もいると思います。
私も最初はそう思っていました。
以下の理由から、映像授業は良いと思いました。
・聞き逃したところは巻き戻せる。
・自分のペースで確実に理解しながら学べる。
・メモがとりやすい。
私は物覚えが悪いほうなので、むしろ映像授業が合っていたと思います。
質問はいつでも気軽に可能
私の通っていたスクールの場合、講師は月に3、4回ほどスクールに来ていました。
講師が常駐しているわけではありませんでしたので、「質問にしっかりと答えてくれるかなぁ」と心配でした。
しかし、プログラミングスクールは以下の対応が良く、負担に感じることはありませんでした。
・質問する必要がないほど講義が分かりやすい。
・質問のレスポンスが早い。
・的確な回答。
プログラミングスクールに行って実践的だったこと
チーム開発を経験できた
ポートフォリオ作成に限り、チームで開発を組んでカリキュラムを進めます。
システム開発の流れを経験できることは、自分の大きな武器です。
チームでのコミュニュケーションスキルも磨けます。
チーム間で意思疎通が上手くいかないと、システムが想定どおりに動かないことも経験するでしょう。
実践でしか得られないスキルを就職前に得ることが可能です。
スクールでできる経験のうち、以下は企業からの評価が高かったです。
・チームで開発を行ったこと。
・ポートフォリオの質が高いこと。
・開発の流れを説明できること。
習熟度テストはかなり考えないと合格できない
各講座が終わった直後に習熟度テストがあります。
この習熟度テストが難しい。
テキストを暗記しているだけでは間違いなく合格ができません。
普段の取組みが見られている。
そんなイメージです。
応用的な問題が多く、理解を重視した学習をしていることが求められます。
もちろん、合格しなければ先に進めません。
「必死に調べて解決していく。」
まさに実践を意識しているテストと言えます。
講師はヒントしか教えない
プログラミングスクールの講師はヒントを教えることを意識していました。
やむを得ない場合を除き、直接答えは教えなかったです。
「質問の仕方が丸投げだよ。」
私が現場に入ったばかりの頃によく言われた言葉です。
分からないと答えを早く知りたくなるのは私だけでしょうか?
しかし、あくまで仕事をしているのは自分です。
上司ではありません。
直接答えを聞いてしまうと、あなたが仕事をしているのではなく、上司が仕事をしていることと同じです。
「手助けはするけれどもやるのは自分。」
プログラミングスクールはそのスタンスを貫いていました。
プログラミングスクール以外に私が行ったプラス@の勉強5つ
プログミングスクールの勉強をベースに、自分が行った+@の学習をご紹介します。
必要なことを身に付ける姿勢は、評価されますのでぜひとも参考にしてください。
ITパスポートと基本情報技術者のテキストを一読
IT業界で働くうえで最低限の知識を身に付けたかったため、ITパスポートと基本情報技術者のテキストを一通り学習しました。
ネットで調べものをした時に、分からない用語が多く理解に苦しむことがあったからです。
スクールでITの基礎知識は学びましたが、正直にいうと知識的には不足していました。
あくまでも、スクールのテキストを理解できるレベルの基礎知識のみを扱っているという印象です。
学習法は暗記ではなく理解を重視です。
忘れたら後から調べれば良いぐらいの気持ちで、最後まで理解しながら読み進めました。
この学習のおかけで、プログラマーになってから業務の理解がスムーズでした。
チームの話し合いについていけなくなることもありません。
よければ皆さんも取り組んでみてください。
机上トレースで処理の流れを追う
机上トレースとは最終的な実行結果になるまでのプログラミングコードの流れを追うことです。
机上トレースの手順
やり方の順序は以下の通りです。
1. しっかり動くプログラミングコードを用意。
2. プログラミングコードに適当な値を入れ実行。
3. 実行結果がどうなるかを把握。
4. 実行結果になるまでの処理の流れをテキスト上で追う。
机上トレースのよいところは自分でプログラミングをする必要がなく、
あくまでもテキスト上のみで行うので手間がかからず数をこなせることです。
テキストのコードを指でなぞりながら、
「ここに値が入って、この処理が実行されたから結果がこのようになる。」
というようなイメージです。
最終的な実行結果になるまでテキスト上で処理を追います。
開発現場でプログラミングの修正作業(デバック)があるので必ず役立ちます。
ネット上のプログラミング練習問題をやってみる
私はネット上にあるプログラミングの練習問題にも取り組みました。
プログラミングスクールの演習問題は繰り返して行うことも必要です。
しかし、それだけでは本当のプログラミング力は身につきません。
「見たことがない問題を自分の頭で考える」ことで実力はつきます。
プログラミングスクールのテキストにあるコードに、自分の力で新規機能を追加してみるもの良いでしょう。
自分で開発したという経験を増やすことで企業に評価されますよ。
現役プログラマーの書いたプログラミングコードを読む
現役プログラマーのコードを参考にすることは非常に有効といえます。
コードにムダがなく読みやすく、誰がみても分かりやすいからです。
開発現場でも「ソースをみて勉強してください。」と言われることが多いぐらい、
現役プログラマーの書いたプログラミングコードは、非常に有効な学習材料と言えます。
プログラミングスクールのカリキュラムで基礎が身についてきたタイミングで、ぜひ試してみてください。
しかし、一般的に開発現場のプログラミングコードを外部に公開することはありません。
オープンソースといい外部に公開しているものもありますが、参考にするにはオススメをしません。
講師が現役プログラマーの場合は、過去に書いたコードを見せて欲しいとお願いするか自分が書いたコードの添削をこまめに頼みましょう。
私はそのようにしてコードを手に入れ分からない所は自分で調べながら学習をしました。
IT関連の情報誌を購読する
プログラミングスクールのカリキュラムは内容を厳選しているので、他の知識やスキルは自分で身に付ける努力が必要です。
とくに、IT技術の進化は日進月歩なので自分から勉強をしていく姿勢は大切といえます。
オススメはIT関連の情報誌です。
プログラミングスクールの中には定期購読をしている意識が高い方もいました。
IT関連の情報誌のリンクをいくつか挙げるので参考にしてみてください。
プログラミングスクールのカリキュラム以外の知識を吸収しようとする意識は、
仕事で役立ちます。
おわりに
冒頭にも書きましたが基本的にプログラミングスクールのカリキュラムは優れています。
独学よりも実務に必要なスキルを得られるでしょう。
しかし、プログラミングスクールのカリキュラムを生かすのは自分次第です。
受け身の姿勢でなく積極的に学習していけば、プログラミングスクールの価値を得ることができるでしょう。
そのことを意識して、自分に合ったスクールを探してみてはいかがでしょうか。
マンツーマンの指導をしているスクールもあるので、よければ独学からプログラミングスクールで次のステップへをご参考下さい。