![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2018/10/twin-1.jpg)
一卵性の双子ってとても似ていて、不思議でならないですよね。
ただ、もしあなたの近くに一卵性の双子がいれば、中身はそれほど似ていないと思うことはないでしょうか。
私も似ていないと身をもって感じている一人です。
「身をもって」感じる理由は何を隠そう、私も一卵性双生児の双子(弟)だからです!
帝王切開で取り出されたのですが、お医者さんに2番目に取り出されたせいでこの世に若干遅めに存在しているため弟です(笑)
ということで、双子のアイデンティティに影響するのは何かを紹介していきます。
一卵性と二卵性の双子の違い
![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2018/10/91o8Eq94D90P82CC8EED97DE81i91D98E9981j907D89F0-300x243.jpg)
そもそも一卵性と二卵性の根本的な違いは何かと言うところから始めます。
一卵性の双子は1つ卵子が2つに分裂することに起因します。
そのため、双子は100%同じ遺伝子をもって生まれます。
ただ、どうして分裂が起こるのか詳しい原因は未だ明らかにはなっていません。
一卵性の赤ちゃんの性別は大抵は同じになりますが、稀に性別が違う双子も生まれることがあるようです。
そうした場合、何かしらの障害を持って生まれてくることがほとんどだそうです。
これに対して、二卵性双生児は別々の卵子と精子が受精して成長することで生まれてきます。
二卵性の双子が一卵性の双子に比べて似ていないのは、こういった部分です。
性格が違う理由
![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2018/10/download-2.png)
一卵性の双子でも性格的な違いはあります。
双子のうち一人は外交的ですが、もう一人は物静かで人見知りということもあり得ます。
多くの親は子供たちのアイデンティティが強くなることに重きを置くためです。
双子の親は子供たちに仲良くはして欲しいですが、二人ともが全く同じに育って欲しいとは思わないのです。
また、一卵性と言えども全く同じ経験を二人がしているわけではありません。
ものを見る場所は物理的に違えば、感じることも違います。
違う友達と話せば、着る服も違ってくるでしょう。
そうして外から受ける違った影響を受けながら育っていくにつれて、双子たちは別々の個性が育っていきます。
外見が違う理由
一卵性の双子は子宮の中でさえ、双子の外見が違ってくることがあります。
例えば一卵性の場合、一つの胎盤を共有しながら子宮の中で育ちます。
人間の体も機械ではないので、片方の子供には送られる栄養が若干多めになることは起こり得ます。
そういった違いが生後の成長にも影響してくることは十分あり得るのです。
身長、体重が違う理由
![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2018/10/download.jpg)
双子のザタッチでも見た目は同じように見えて、体重は異なります。
ウィキペディアによると、兄のたくやさんは70kg、弟のたくやさんは71kgだそうです。
身長は151cmで同じです。(以外と小さいのですね。)
私と兄弟では身長も異なります。
私は身長161cm、体重61kg、兄弟は163cm、体重54kgです。
遺伝子的には身長は同じになるように思えますが、食べるものは全く同じではありません。
そういったところから差が生まれてきているのでしょう。
顔が違う理由
一卵性なのに顔が違うってあり得るのと思われる方もいるかもしれませんが、顔も全く同じではありません。
私の兄弟は自称、松坂桃李に似ていると言われるそうですが、私は友人から似ていないと言われました。
というところは置いておいて。
こんな研究結果があります。
一卵性の双子のうち、一人は10年喫煙をしたが、もう一人は非喫煙者でした。
10年後、喫煙をしていた方は2歳程老けて見えたそうです。
また、ストレスも顔に大きな影響を与えてしまいます。
双子のうち一人は離婚を経験済みでもう一人は離婚経験はなしの場合、離婚経験がある方は2年ほど老けて見えてしまうという研究結果もあります。
同じ環境で育っても違う(メチル化)
メチル化とはDNAにメチル基(炭素原子1個に水素原子3個でできた分子)が、卵子に着くことです。
一卵性双生児の受精卵が2,4,8…と細胞分裂していく際にもメチル化は起こります。
メチル化が起こると、ヒトとしての情報であるDNAの働きに変化を生じさせます。
イメージです。
![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2018/10/fec7690a953b97e3eda1809da1f974e9.png)
また、一卵性双生児それぞれの受精卵のメチル化は全く同じようには起こりません。
なので、もともとは全く同じ遺伝子(DNA)でもメチル化の度合いによっては、遺伝子の働き(どう成長するか)が変わってしまうのです。
まったく同じ環境で育てたとしても、一卵性の双子それぞれで異なる影響を受けるということです。
![](https://loosecarrot.com/wp-content/uploads/2019/04/一卵性双生児の子供にありがちなこと-320x180.jpg)
まとめ
遺伝子的には全く同じ一卵性双生児は全く同じに育ちそうなものです。
ただ、周囲の環境からの外的な要因で内面も外見も異なってきます。
また、メチル化によって遺伝子の働きに変化が起こります。
仮に全く同じ環境で育てたとしても、同じようには成長しないのです。
人工的に分子レベルで全く同じメチル化をさせて、全く同じ環境で育てれば論理的には全く同じ人が育つ?のかもしれませんね^^;
皆さんの近くに一卵性の双子がいれば、注意深く観察してみてください。
私と兄弟ほど大きな違いはないかもしれませんが、違いが意外といっぱい見つかるかもしれません。
・Genetic Influences on Personality?
http://www.psywww.com/intropsych/ch11_personality/bouchards_twin_research.html