今回の転職の1年ほど前にも、転職活動をしていました。
結果は、内定2社を辞退して、本命には最終面接で落ちるというものです。
つまり、何も決まらないまま終わりました。
ただ、あの1年がなかったら今回の転職もなかったと思っています。
なので、うまくいかなかったほうの話も書いておきます。
転職活動がうまくいかず、止まってしまっている人
最終面接で落ちた人
内定は出たけれど、決めきれていない人
数字だけ見ると、悪くなかった
まず結果から書きます。
- 応募 13社
- 書類通過 13社
- 面接 13社
- 内定 2社
はい、書類は全部通っています。
2023年と比べると、かなり違う
2回目の転職活動(2023年)のときは、こうでした。
応募26社に対して、書類通過は11社です。
通過率でいうと42%から100%になっています。
理由は2つあると思っています。
1つは、応募する数を絞ったことです。
2023年は「とりあえず出す」に近い応募も混ざっていました。
今回は、求人を読んで自分の経験と重なる会社だけに出しています。
もう1つは、職務経歴書の書き方を変えたことです。
どんな規模のチームで、どんな立場で、何をやったのか。
ここを具体的に書くようにしたら、通り方が変わりました。
ただ、ここで勘違いをしていました。
通ることと、決めることは別
書類が全部通ると、正直ちょっといい気分になります。
「あ、自分けっこう需要あるのかも」という感じですね。
でも、実際に決まったのはゼロです。
通過率と満足度は、まったく別のものでした。
受かるかどうかは、書類と面接の技術でなんとかなる部分があります。
でも「ここで働きたいか」は、まったく別の話なんですよね。
内定2社を辞退した理由


当時、転職エージェントからこう言われていました。
「ビジネスに関わるITコンサルへ進むなら、まず開発の経験を積んだほうがいい」
これは、たぶん正しいアドバイスです。
なので、開発ができる会社を中心に紹介してもらっていました。
聞いてみたら、今の会社と変わらなかった
面接では、開発現場の具体的な中身を聞くようにしていました。
どんな案件があるのか、どういう立ち位置で入るのか。
自社のメンバーは何人くらい一緒に入るのか。
配属はどうやって決まるのか。
このあたりは、実際に入ってみないと分からないことが多いです。
なので、聞けるだけ聞くようにしていました。
聞いていくと、だいたい同じ答えに行き着きます。
2次請け・3次請けの比率が高いんですよね。
つまり、案件のガチャ要素は今の会社とまったく同じです。
年収は上がる予定だった
条件だけ見れば悪くありませんでした。
年収は、30万から50万ほど上がる見込みです。
正直、これは小さい金額ではありません。
ただ、構造が同じなら3年後も同じ場所にいると思いました。
給料のために転職して、また同じ不満を持つ。
それは1回目の転職でやっているので、さすがに繰り返したくなかったです。
本命は、最終面接で落ちた


一番志望度が高かったのは、専門商社の社内SEの求人でした。
しかも幹部候補という位置づけです。
条件も理想に近いものでした。
- 業務内容ヒアリング→優先順位付け→改善計画化→実行→効果検証
- AIや小さな社内ツールの開発も自分でやる
- 年間休日が多い
- 残業がほぼない
- 少人数のチームで、裁量が大きそう
やりたいことと、働き方と、経営との距離。
全部がそろって見えました。
スカウトメールをもらった時点で、正直かなり前のめりになっていたと思います。
カジュアル面談から最終まで、けっこうな回数を受けています。
面接の手ごたえは「ビビった」
ただ、面接を受けた直後の感想は、はっきり覚えています。
ビビった、というのが正直なところでした。
質問がとにかく深かったんですよね。
「なんの業務を、どれくらいの規模でやったんですか」
こういう聞き方を何度もされました。
自分の経験を、数字と規模で説明できるかを見られていたんだと思います。
私は「やったことがあります」とは言えるのですが、規模まで即答できませんでした。
このときの反省は、今回の転職活動でかなり効いています。
経歴書を作り直すときに、人数と期間を全部書き出すようにしました。
もう一つ、会社の構成にもビビった
不安だったのは質問の深さだけではありません。
聞いていくうちに、会社の構成が見えてきました。
社員数は1桁で、しかもその8割が営業メンバーです。
当然、求められる数字や結果もかなりシビアだろうなと感じました。
そこに慣れていないと、正直きついと思います。
そしてもう一つ。
SEのことを知らない人しかいない会社に、一人で入って価値を出す。
しかも、その価値を理解してもらう。
想像すると、これはけっこう大変そうなんですよね。
理想に近い求人ではあったのですが、この不安はずっと消えませんでした。
落ちた連絡は、エージェント経由で来た
結果は、エージェントからの連絡で知りました。
一番志望度が高かったので、ここで打ち止めです。
他に決められる会社もなかったので、転職活動そのものを止めました。
正直、しばらくは求人を見る気にもなりませんでした。
理想に近いものを一度見てしまうと、他がどうしても見劣りするんですよね。
落ちて分かったことのほうが大きかった


しばらくしてから思ったことがあります。
一社の不採用は、市場全体の評価ではないんですよね。
当たり前なんですが、落ちた直後はそう思えません。
何を求めていたのかが、はっきりした
なぜあの求人があんなに理想に見えたのか。
あとから分解してみたら、求めていたものは4つでした。
- 経営との距離が近いこと
- 自分で決められる範囲が広いこと
- 業務改善そのものが仕事であること
- 健康的に働き続けられること
この4つを同時に満たそうとしていたわけです。
そりゃあ、なかなか見つからないですよね。
しかもこの4つは、わりと相性が悪い組み合わせです。
裁量が大きい会社は、たいてい忙しいです。
働き方が整っている会社は、決められる範囲が狭いことが多いです。
全部そろう会社を探すより、どれを優先するかを決めるほうが早いと気づきました。
社内SEに戻りたいわけではなかった
もう一つ気づいたことがあります。
実はちょうどこの時期に、前職の事業会社の課長から直接電話がありました。
戻ってきてくれないか、という話です。
ポジションは社内SEで、内容も以前とほぼ同じでした。
ベンダーや社内の業務部門とやり取りしながら開発案件を進めて、問い合わせにも対応する。
正直、声をかけてもらえたのはかなり嬉しかったです。
辞めた人間に連絡をくれるというのは、それだけでありがたい話ですよね。
ただ、答えは自分の中で早めに出ていました。
私は「社内SEに戻りたい」わけではなかったんです。
前職の社内SEは2人体制で、結局は残業で潰れています。
戻りたいのは職種名ではなく、業務と経営の間をつなぐ役割のほうでした。
同じ場所に同じ形で戻れば、たぶん同じところで詰まります。
結局、何も決めずに終わった


そこから転職活動は止まりました。
熱もだいぶ落ちて、しばらくは今の現場で経験を積もうと思っていました。
止めたことは、間違っていなかった
今振り返っても、あそこで妥協しなくてよかったと思っています。
納得しないまま決めていたら、たぶんまた1年半で辞めています。
実際、1回目の転職ではそれをやりました。
決めないという判断も、判断のうちなんですよね。
転職活動は、始めたら必ず転職しないといけないものではありません。
止まっていた1年で、やっていたこと


転職活動は止めましたが、止まっていたのは活動だけです。
現場では、基本設計から総合テストとリリースまで一通り経験しました。
客先からの評価も、それなりにもらえるようになっています。
あとは、個人で作っているサービスの開発を進めていました。
結果的に、これが次の材料になった
1年経って気づいたのは、話せることが増えていたことです。
規模も、役割も、工程も、具体的に説明できるようになっていました。
つまりエージェントの「まず開発経験を積め」というアドバイスは、正しかったわけです。
ただ、そのために転職する必要はなかっただけなんですよね。
今いる場所で積める経験を、わざわざ他社で積み直すことはありません。
このあたりは、当時はうまく整理できていませんでした。
まとめ:うまくいかなかった1年が、次の判断を作った


13社受けて、何も決まりませんでした。
数字だけ見れば、時間を無駄にしたようにも見えます。
ただ、この1年で自分が何を求めているかがはっきりしました。
今回の転職でほとんど迷わなかったのは、あのときに一度全部を並べたからです。
もし今、転職活動が止まっている方がいたら、そこまで悲観しなくていいと思います。
決まらなかった理由を言葉にできれば、その活動はちゃんと前に進んでいます。
私の場合は、それに1年かかりました。




































